☆アパート営業物語 NO.4

こんにちは シモンズです!

リース建築の飛び込み営業、夜討ち朝駆け。
営業の仕事は辛くもあり、楽しくもあり、お客様の反応しだいですね!

主権者の「ご主人」ともやっと話しが出来るようになってきましたが、まだ仕事の話は殆んどしていません。

ここらで税金(固定資産税)の話しでも切り出そうかと言うところですが、当時はまだ土地区画整理で宅地化はしましたが、大方の地主さんは畑にして野菜を作ったり、果樹園として梅の木などを植えていました。

兼業農家とは言え、作っているだけで市場に出すわけでもなく、自給自足で消化したり、農家ではない近所の家にあげたり、畑でそのまま腐らせたりしていました。いわゆる偽装農家といわれるヤツですね!

営業に回ると「今日取ってきた野菜だから持っていけや!」と、よく大量にいただいたものです。

当時はまだ畑にしていれば固定資産税も農地並みでしたが、それでも野菜を作る以上耕運機や農具が要りますしセカンドカーは軽トラ、苗や肥料を買う費用も必要です。

サラリーマンとなっている地主さんには結構な負担となってきます。また、会社が休みのときは畑の世話をしなければなりません。

「お休みは畑の世話ですか!お父さんもなかなか楽させてもらえませんね~」「ああ~体もえらいし苗や肥料買うにも金がかかるで、何やっとるか分からんは」「野菜やコメ(別に田んぼも所有している方)は農協さんに出してないの?」「田んぼは農協まかせで金にならんし、片手間で作った野菜で市場に出すよなものはできんわ~」こんな会話から地主さんの悩みが垣間見えてきます。

そこが営業のポイントです。お父さん方のお悩み解消の取っ掛かりとなります。

では次回をお楽しみに。

☆アパート営業物語 NO.3

こんにちは シモンズです!

主権者のご主人へのアプローチはもっと大変。
奥さんとの人間関係は出来てきましたが、ご主人にはいきなり「お父さん」とはいきません。

そこは礼儀として、「〇〇さん」や「ご主人」となります。

奥さんから「〇〇建設の人が来て、土地活用や税金のことで話がしたいって言ってたよ~」くらいは聞いているので、やっと話が出来る機会があっても「〇〇建設さんか!」くらいは言ってくれますが、「ウチは土地がないから何も話すことはないわ!」と、軽くあしらわれて取り合ってもらえません。

ここは我慢のしどころ。奥さん同様に何度も何度もことわりの応酬が続きます。それでもめげずに顔を出していると、ある日庭で何かをやっているところに遭遇。

「ご主人!日曜大工やられるんですね~」と声をかける。「ああ、唯一の趣味だからな~」と返ってきたらしめたもの。すかさず「ワンちゃんの家ですか!」「いまのヤツが古くて狭くなったからな~、新しいのを作ってやるんだ!」「僕も手先は器用なほうで、たまに家の棚をつったりするんですよ~」「棚をつるぐらいは簡単だろ~、勝手口の横に増築して物置もこさえたわ!」こんな調子で話しをつないでいく。いつしか庭先で趣味の話しに花が咲く。

気分がよくなったところで、「お父さんが器用だとお母さんもたすかりますねえ~」とさり気なく呼称をチェンジ。次回の訪問からは「お父さんお元気ですか~」と声をかけ、仕入れたネタで趣味(日曜大工)のはなしを盛り上げる。「お父さんと話していると仕事のことを忘れて生き抜きできますわ~」と締めくくる。

次回はいよいよ営業(固定資産税)の話しに入ります。お楽しみに。

☆アパート営業物語 NO.2

こんにちは シモンズです!

リース建築業者ってわかりますか。
有名なところでは、大東建託さんや東建コーポレーションさんですね。

地主さんを尋ねては固定資産税対策として、アパートやマンションを立てましょうと営業活動をするわけですが、まだまだ田舎でしたから玄関先まで難なく到達。

チャイムやインターホンはあるものの玄関の引き戸は鍵もかけてないお宅が殆んどで、ガラガラとあけて「こんにちは~」こんな感じでアプローチ。昼間はご主人がいないので奥さん相手に人間関係作りに精せいを出し、雑談ばかりで仕事(土地活用や税金)の話しは後回し。

いわゆる外堀を埋めると言う奴ですね。

とは言っても最初から話しをしてもらえる訳ではありません。何度も何度も断られ追い出され、名詞を一枚玄関先の下駄箱の上においてくるだけの日々が続きます。何とかきっかけを見つけては少しずつ言葉を交わす。そんな繰り返しですが、こちらの人柄や誠実さを前面に押し出してアピール。

「あんたも大変だね。今度お父さんに話しておくは。」この言葉が聞けたらしめたもの。こちらも「奥さん」から「お母さん」に呼称がかわる。

「お父さんによろしく。お母さんも苦労しますね~」と、こんな調子で毎日のように声をかけコミュニケーションを図る。次は本丸のご主人にアプローチ。「お母さんから聞いていますが、おとうさんもご苦労されてますね~」とこんな調子で人間関係を深めていく訳ですね。

住まいの話しが出てくるまでしばらくお付き合いください。では次回をお楽しみに。

☆アパート営業物語 NO.1

はじめまして シモンズです!

ふり返るとずいぶん長い間住宅関係(建築・不動産)に携わってきました。住まいに関わっていろいろと体験したこと、思うところをこれから発信していきたいと思います。

最初は地主さんにアパートやマンションの賃貸経営をお勧めする仕事をはじめました。

もう30年以上も前の話ですが、私が住む町では都心から30分~1時間ほど車で走った郊外で盛んに土地区画整理事業が進んでいました。

そう、バブルがはじける少し前ですね!

当時勤めた会社では、郊外に出るとまだのどかな畑や田んぼが広がる、いわゆる田舎をテリトリーとして与えられ、農家の地主さんを訪問して土地活用を訴えアパートやマンション、場所によっては倉庫などの賃貸経営を行う建物を建ててもらう仕事です。

このころ都市近郊では農家と言っても殆んどが兼業農家で、田んぼでのコメ作りは農協さんに任せ、主権者のご主人たちは皆さんサラリーマンをしておられました。

世はまさにバブル時代に突入し、畑や田んぼをつぶして土地区画整理事業で宅地化が進み、にわか大地主さんが誕生したわけです。

この時代、まだまだ宅地並み課税とまでは行きませんでしたが、にわか大地主となったためサラリーマンでは固定資産税が大きな負担となって来ました。

まさにこの時代の救世主?として、私が勤めた会社のようなリース建築業者が雨後の竹の子のこのように出来、シノギを削っていました。

長くなってしまいました。続きは次回をお楽しみに。